夢を語るほど若くはない。けれど昔話をするほど年老いてもいない。 欲しいものなんて特になくて、現状に不満はない。地位も名誉もどうだっていい。 現実主義で冷めた大人の真似事をするようになってしまった私たちの目指す世界とは、一体何なのでしょう。
「何もせずただ生きているだけなら、それは死んでいるのと同じ」 この言葉に一抹の正しさを与えるとすとするならば、私たちは正しく生きていたいだけなのかもしれません。 何かをしていなければいけないという強迫観念が私たちを突き動かし、遅くとも前へ引っ張られて行くのです。
私たちは、そうして歩んでいった先には何も思い描いてはいません。私たちはきっと、目指す世界を見ることは決してないのでしょう。 それでも私たちの後ろを歩む誰かが私たちのたどり着いた場所を目指し、そして追い越していく。 少なくとも私は、そうありたいと願う。
望みは何? と問われて、しっかりと自分の言葉を紡ぐことの出来る人というのは意外と少ないものです。 私たちも同じで、自分自身に何度問いかけてもこれまでちゃんとした答えが帰ってきたためしがありません。 何が望みで、どこへ行きたいのかなんて自分でもさっぱり分からないのです。 私たちがあなたに大志を抱けと言うのは、人は自分に欠けている物をつい他人に求めてしまうからでしょう。
可能性を繋ぐだとかテクノロジーを通じて世界をより豊かにだとかなんだとか、それっぽい曖昧なビジョンを掲げることは簡単です。 現実を生きるので手一杯な私たちは、ただ安心できる場所を作りたいだけなのかもしれません。
まるで長年行きつけのファミレスのような、第二の故郷のような、変わらぬ落ち着き、安定を求めているのです。 夢なんて持ち合わせていなくても、思い立ったが吉日と臆せずそこから一歩前へ歩みだせるような、そんな場所を求めているのです。
価格の通り安い味のメニュー、粋なボサノヴァと良くも悪くも適当な接客の店員、いつもの席にいる顔見知りの客。平日の真昼間からハイボール片手に談笑する老人たちと、一日中いても決して満席にならない過疎感。 都会的な無関心という優しさの中にあるまあまあ座り心地のいいソファー席は、人生について少し真面目に考えるにはいい場所です。
万事に備えあれば患いなし、遠慮なければ近憂あり。予測し備え純粋に運だけが残れば、あとは神頼み。 けれど参拝に行くほど信心深くない私たちがしっかりと前を向き歩むためには、余計な雑念を取り払ってくれる存在が必要です。 誰もが先の見えない世界を生きていて、誰も助けてはくれないのだから、自分で助かるしかない。拭いきれない不安の中で、何があっても何とかなると思えるような、そんな根拠のない力強さが必要なのです。
力強く背中を守り、自由に乗って自由に降りられる。私たちはそんな場所でありたい。
私たち Void Ark, Inc. は市場に必要とされる企業ではなく、私たち自身が必要とする手作りのボロ舟です。 それぞれが心に秘めた静かな情熱を叶えるために、私たちはここに集うのです。
Void Ark, Inc. は、私たちが組織として円滑に活動するための単なる入れ物であり、そこに私たちを縛る物は何ら存在しません。 私たちにはこだわりが無い。だからこそ柔軟になれる。だからこそ揺るがぬ芯を持ち、時代に迎合出来るのです。
会社名(ja) | 合同会社 Void Ark |
会社名(en) | Void Ark, Inc. |
本店所在地 | 日本 東京都 中央区 銀座 1-12-4 N&E BLD.7階 |
連絡先 | info@voidark.org |
ホームページURL | https://www.voidark.org |
事業内容 |
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設立年月日 | 2022/01/11 |